コーナンTips ペット 【獣医師監修】猫が水を飲まないのはなぜ?飲水量を増やす7つの工夫と危険な脱水症状を解説 【獣医師監修】猫が水を飲まないのはなぜ?飲水量を増やす7つの工夫と危険な脱水症状を解説 ペット クリップボードにコピーしました 【獣医師監修】猫が水を飲まないのはなぜ?飲水量を増やす7つの工夫と危険な脱水症状を解説 この記事をシェアする! クリップボードにコピーしました 大切な家族である猫が、突然お水を飲まなくなってしまうと、とても心配になりますよね。猫が水を飲まない理由には、単なる気まぐれから深刻な病気のサインまで、さまざまな原因が隠れています。この記事では、猫が水を飲まない理由や、ご家庭で簡単にできる脱水症状のチェック方法について詳しく解説します。愛猫にいつまでも健康で元気に過ごしてもらうために、ぜひ記事の内容を確認してみてください。 目次 猫が水を飲まない原因猫の祖先の習性が関係している食事から水分を十分に摂取できている水の置き場所や器が気に入らないストレスや環境の変化を感じている口の中の痛みなど病気の可能性がある知っておきたい猫の水分摂取量の目安猫の体重別の必要水分量食事の種類による水分量の違い飲みすぎ(多飲)は病気のサイン?まず確認!猫の脱水症状の確認方法皮膚をつまんで弾力を確認する歯茎の色や潤いを確認する危険!すぐに病院へ行くべき症状のサイン元気や食欲がまったくない嘔吐や下痢を繰り返しているトイレに行くが尿が出ていない口を開けてハアハアと呼吸している今日から試せる!愛猫に水を飲んでもらう7つの工夫水飲み場の数や場所を見直す器の素材や形、高さを変えてみるこまめに新鮮な水に取り替える水の種類や温度を変えてみる自動給水器を試してみるウェットフードやスープを与えるお肉のゆで汁などで風味を付けるまとめ 猫が水を飲まない原因 猫が水を飲まないのには、いくつかの理由が考えられます。生まれ持った習性や生活環境、あるいは体調不良などが複雑に絡み合っていることも少なくありません。ここでは、愛猫がなぜ水を飲まないのか、主な原因について一つずつ詳しく確認していきましょう。 猫の祖先の習性が関係している 猫の祖先であるリビアヤマネコは、乾燥した砂漠地帯で暮らしていました。そのため、少ない水分でも生きていけるように、おしっこを濃縮して水分を体内に留める能力が発達しています。この性質が現在の猫にも受け継がれており、もともと喉の渇きを感じにくい動物だと言われています。私たち人間と比べると、自分から積極的に水を飲もうとする行動が少ないのは、この祖先からの習性が大きく影響しているのです。 食事から水分を十分に摂取できている 猫が1日に必要な水分は、飲み水だけでなく、毎日の食事からも吸収されています。特にウェットフードや手作り食を与えている場合、フード自体に約70~80%の水分が含まれているため、それだけで必要な水分量の大部分を補えていることがあります。そのため、水飲み場でお水を飲む姿を見かけなくても、食事からしっかりと水分を摂れていれば心配はいりません。毎日の食事内容と合わせて、全体の水分摂取量を考えることが大切です。 水の置き場所や器が気に入らない 猫はとてもデリケートでこだわりが強い一面があります。トイレのすぐ横や、人の出入りが多くて落ち着かない場所に飲み水が置いてあると、警戒して飲まなくなることがあります。また、器の素材や形が気に入らないことも原因の一つです。ヒゲが縁に当たって不快に感じたり、器に自分のニオイがついていなかったりすると、せっかくのお水を敬遠してしまいます。 ストレスや環境の変化を感じている 引っ越しや部屋の模様替え、新しい家族の増加など、生活環境の変化は猫にとって大きなストレスになります。猫は環境の変化に敏感であり、ストレスを感じると食欲が落ちたり、水を飲む量が減ったりすることがあります。また、近所の工事の音や来客など、一時的な騒音でも不安を感じて水飲み場に近づけなくなることがあります。猫が安心して過ごせる穏やかな環境が保たれているか、日々の生活を振り返ってみることが重要です。 口の中の痛みなど病気の可能性がある 全く水を飲もうとしない場合や、水を飲もうとするのに途中でやめてしまう場合は、病気のサインかもしれません。口内炎や歯周病などで口の中に痛みがあると、水を飲むこと自体が苦痛になってしまいます。また、腎臓病や胃腸の病気など、全身の体調不良によって食欲や飲水意欲が低下している可能性もあります。いつもと違う様子が見られたら、自己判断せずに注意深く観察する必要があります。 知っておきたい猫の水分摂取量の目安 愛猫が十分な水分を摂れているかを確認するためには、まず1日に必要な水分量を知っておくことが大切です。体重や食事の種類によって、必要となる飲み水の量は大きく変わります。ここでは、猫にとって理想的な水分摂取量の目安について詳しく見ていきましょう。 猫の体重別の必要水分量 一般的に猫が1日に必要とする水分量は、体重1kgあたり約20~45mlが目安とされています。たとえば、体重が4kgの猫であれば、1日におよそ80~180mlの水分が必要という計算になります。ただし、この数値はあくまで目安であり、季節ごとの気温の変化や運動量によっても必要量は変動します。暑い夏の日や活発に遊んだ日は、少し多めの水分補給を心がけてあげることが重要です。 食事の種類による水分量の違い 先ほど計算した必要水分量は、食事から摂る水分と飲み水の両方を合わせた総量です。ドライフードの水分含有量は約10%程度と低いため、食事とは別にしっかりと水を飲ませる必要があります。一方で、ウェットフードには約70%から80%もの水分が含まれています。そのため、ウェットフードを主食にしている猫は、お皿から飲む水の量が少なく見えても、十分に水分を摂取できているケースが多くなります。 飲みすぎ(多飲)は病気のサイン? 水を飲まないことも心配ですが、逆に異常なほどたくさん水を飲む場合も、病気が隠れているサインかもしれません。猫が1日に体重1kgあたり60ml以上の水を飲んでいる場合は、「多飲」と呼ばれる状態に当てはまります。この背景には、猫にとても多い慢性腎臓病(慢性腎不全)や、糖尿病、甲状腺機能亢進症といった重大な病気が隠れている危険性があります。特に腎臓の働きが低下すると、おしっこを濃縮できずに薄い尿が大量に出てしまうため、体は水分不足を補おうとして必死にお水を飲みます。「たくさんお水を飲んでいるから脱水はしていない」と安心するのではなく、実は「脱水しているからたくさん飲んでいる」可能性が高いのです。おしっこの量が急に増えたり、お風呂場などの水回りに頻繁に行ったりするような変化に気づいたら、早めに動物病院に相談してください。 関連記事 猫のおしっこトラブル|粗相(お漏らし)や頻尿などの原因と予防法 | コーナンTips まず確認!猫の脱水症状の確認方法 猫が水を飲んでいないと感じたら、脱水症状を起こしていないかすぐに確認する必要があります。脱水は進行すると命に関わることもあるため、早期発見がとても大切です。ご家庭で愛猫の体を触りながら簡単にできる、2つの脱水症状の確認方法について解説します。 皮膚をつまんで弾力を確認する 一番わかりやすいチェック方法は、「ツルゴールテスト」といって皮膚の弾力性を確認する方法です。猫の首の後ろから肩にかけての皮膚を、優しく指でつまみ上げてからパッと離してみてください。健康で水分が足りている状態であれば、皮膚は瞬時に元の位置に戻ります。しかし、脱水症状を起こしていると皮膚の弾力が失われ、元の状態に戻るまでに時間がかかるようになります。皮膚が立ったまま戻らない場合は、重度の脱水状態である危険性が高まります。 歯茎の色や潤いを確認する もう一つの方法は、「毛細血管再充満時間(CRT)」を測る方法です。CRTとは、歯茎を指で押して白くなった部分が、血流によって元のピンク色に戻るまでの時間を計る簡易的な循環機能検査です。これにより、体内の水分不足(脱水)によって血液の循環が悪くなっていないかを確認できます。健康な猫の歯茎は潤っていて、きれいなピンク色をしています。歯茎を指で軽く押すと一時的に白くなりますが、指を離せば1~2秒程度ですぐに元のピンク色に戻ります。脱水していると、指を離しても色が戻るまでに2秒以上かかります。また、指で歯茎に触れたときに唾液の粘り気が強く、指がくっつくように乾燥している場合も、水分が不足しているサインです。 危険!すぐに病院へ行くべき症状のサイン 脱水症状は、様子を見ているうちに急激に悪化することがあります。ご自宅でのチェックだけでなく、愛猫の行動や様子に危険なサインが現れたら、ためらわずに獣医師の診察を受けることが重要です。ここでは、一刻も早く動物病院へ連れて行くべき緊急性の高い症状について解説します。 危険な症状 考えられる原因や状態 元気や食欲の完全な消失 重度な体調不良や痛みが全身に及んでいる危険があります。 繰り返す嘔吐や下痢 急激に体内の水分と電解質が失われ、致命的な脱水を招きます。 トイレに行くが尿が出ない 尿路閉塞などの泌尿器系疾患で、命に関わる緊急事態です。 ぐったりして口呼吸をしている 熱中症や心肺機能の低下など、極めて危険な状態です。 元気や食欲がまったくない 水を飲まないだけでなく、大好きなご飯やおやつにも全く口をつけず、遊ぶ元気もない場合は、体に重大な異変が起きている証拠です。猫は本来、体調不良を隠そうとする本能を持っています。そのため、飼い主さんの目から見て明らかにぐったりしている時は、すでに病気がかなり進行している可能性があります。丸まって動こうとしない、呼びかけても反応が薄いといった場合は、迷わず動物病院を受診してください。 嘔吐や下痢を繰り返している 猫が嘔吐や下痢を繰り返していると、体内の水分だけでなく、生きていくために必要な電解質も一緒に大量に失われてしまいます。胃腸炎や感染症、誤飲などの原因によって激しい嘔吐や下痢が続くと、あっという間に重度の脱水症状に陥ります。ご自宅で無理にお水を飲ませようとしても、吐き気を誘発して逆効果になることが多いため、早急に動物病院で点滴などの適切な処置を受ける必要があります。 トイレに行くが尿が出ていない 猫が何度もトイレに行くのに、おしっこが全く出ていない、あるいは数滴しか出ていない場合は、非常に危険なサインです。これは、尿路結石などによっておしっこの通り道が詰まってしまう尿路閉塞を起こしている可能性が高い状態です。おしっこが出ないと体内に毒素が溜まり、尿毒症を引き起こして数日で命を落とす危険があります。水を飲まないことに加えてこの症状が見られたら、夜間であっても直ちに救急病院へ連れて行ってください。 口を開けてハアハアと呼吸している 犬は体温調節のために口を開けてハアハアと呼吸をする「パンティング」を行いますが、猫の場合は事情が異なります。成猫が口を開けて浅く速い呼吸をしている時は、異常を知らせる非常に危険なサインです。猫が口呼吸をし始めるのは、すでに中等度の熱中症に陥っている可能性が高く、嘔吐や下痢といった症状を伴うこともあります。また、熱中症だけでなく、心臓や肺の病気によって深刻な呼吸困難を引き起こしていることも考えられます。同時にぐったりとして脱水症状が見られる場合は、命に関わる一刻を争う事態です。応急処置として体を涼しく保ちながら、すぐにかかりつけの動物病院へ連絡し、獣医師の指示を仰いでください。 関連サイト ペットの相談・診療はコチラ|コーナンどうぶつ病院 今日から試せる!愛猫に水を飲んでもらう7つの工夫 愛猫の健康を守るためには、毎日の生活の中で自然に水分を摂れる環境を整えてあげることが大切です。少しの工夫で、猫が喜んでお水を飲んでくれるようになることはたくさんあります。ここでは、今日からご家庭ですぐに実践できる、飲水量を増やすための7つの具体的なアイデアを紹介します。 水飲み場の数や場所を見直す 猫がいつでも好きなときに水を飲めるように、家の中に複数の水飲み場を設置してあげましょう。生活空間が複数階に分かれている場合は、各階に水を置くことが理想です。また、置き場所も非常に重要です。猫のトイレのすぐ隣や、テレビの音がうるさい場所、人が頻繁に通る廊下などは避けてください。猫が安心して静かにくつろげる場所に、食事の場所とは少し離して水を置いてあげると、飲んでくれる確率が高まります。 器の素材や形、高さを変えてみる 猫は自分のヒゲが器の縁に触れることをとても嫌がります。そのため、ヒゲが当たらないような、広くて浅いお皿に変えてみるのがおすすめです。また、器の素材によっても水の味が変わると感じる猫がいます。プラスチック製の器は細かな傷に雑菌が繁殖してニオイがつきやすいため、清潔に保ちやすい陶器やガラス製の器を試してみてください。さらに、猫が首を大きく下げずに楽な姿勢で飲めるように、器に高さを持たせる工夫も効果的です。 ▶ペット用食器・給水器|ホームセンターコーナンの通販サイト こまめに新鮮な水に取り替える 猫はきれい好きで、新鮮な水を好みます。ホコリや自分の抜け毛、食べかすなどが浮いている水は、絶対に飲もうとしません。最低でも朝と晩の1日2回は新しい水に取り替え、器もその都度きれいに洗ってあげてください。特に気温が高い時期は、水が傷みやすいため、より頻繁に交換することが望ましいです。いつでも澄んだ清潔な水が用意されていることで、猫の飲水意欲を刺激することができます。 水の種類や温度を変えてみる 水道水のカルキ臭が苦手で、水を飲まない猫もいます。その場合は、一度沸騰させて冷ましたお湯を与えたり、猫用の浄水器を通した水を与えたりしてみてください。ミネラルウォーターを与える際は、尿路結石のリスクを高める硬水ではなく、必ず軟水を選ぶようにしましょう。また、季節によって水の温度を変えることも有効です。冬場は冷たい水を嫌がることが多いため、人肌程度のぬるま湯にしてあげると、喜んで飲んでくれることがあります。 自動給水器を試してみる 野生時代の名残からか、猫は淀んだ水よりも、川のように流れている水に興味を示す傾向があります。水道の蛇口から直接水を飲みたがる猫には、循環式の自動給水器がぴったりです。水が常にフィルターを通って循環するため、清潔さが保たれるだけでなく、流れる水の動きと音が猫の好奇心を刺激します。ただし、モーターの音を怖がる猫もいるため、最初は電源を入れずに器として慣れさせるなど、様子を見ながら導入してください。 Tips フィルターに汚れが溜まると逆効果になるため、定期的な洗浄とフィルター交換を忘れないようにしましょう。 ウェットフードやスープを与える 飲み水から直接水分を摂るのが苦手な猫には、食事から自然に水分を補給させる方法が効果的です。毎日の食事の一部をドライフードからウェットフードに置き換えるだけでも、摂取できる水分量は格段に増えます。また、猫用のスープやペースト状のおやつをドライフードにトッピングするのも良い方法です。ドライフードにお湯をかけてふやかし、香りを立たせてから与えることで、水分補給と同時に食欲を刺激することもできます。 ▶キャットフード|ホームセンターコーナンの通販サイト 関連記事 キャットフードの基本は総合栄養食!正しい選び方と猫の食いつき対処法 | コーナンTips お肉のゆで汁などで風味を付ける どうしても水を飲んでくれない時は、水に猫が好む匂いをつけてあげる方法を試してみてください。味付けをしていない鶏のササミや白身魚を茹でた後のゆで汁を、いつもの飲み水に少しだけ混ぜてあげましょう。肉や魚の食欲をそそる風味がつくことで、ごくごくと水を飲んでくれるようになります。ただし、ゆで汁を加えた水は腐りやすいため、出しっぱなしにはせず、こまめに新しいものに交換するように注意してください。 まとめ 猫が水を飲まない原因は、習性から環境への不満、病気まで多岐にわたります。毎日の水分摂取量や脱水症状のサインに気を配り、異常を感じたらすぐに動物病院を受診することが大切です。今回お伝えした飲み水を増やす工夫を取り入れて、愛猫の健康で快適な毎日をサポートしてあげてください。 ペット用食器・給水器|ホームセンターコーナンの通販サイト この記事を監修した人 小松 智彦 獣医師。北海道大学大学院獣医学研究科卒。 20年以上獣医師・研究者として勤務する傍ら、学術論文や業界誌への執筆も多数経験。また幼少期からたくさんの動物を飼育してきたことから飼い主に寄り添える動物博士として活躍中。
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