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ルピナスの育て方|栽培方法のポイントをわかりやすく解説

ルピナスの育て方|栽培方法のポイントをわかりやすく解説

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大きくて色鮮やかなルピナスの花は、園芸をする方であれば一度は興味をもったことがあるのではないでしょうか。見た目の迫力から、育て方が難しいのではと思われがちですが、実は初心者でも簡単にお世話できる花のひとつです。

今回は、ルピナスの基本情報や栽培に必要なアイテム、育て方のコツなどをご紹介します。本記事を参考に、豪華で美しい花を咲かせるルピナスの栽培に挑戦してみましょう。

ルピナスの基本情報

ルピナスの苗

科名 マメ科
属名 ルピナス属(ハウチマメ属)
和名 ノボリフジ(昇藤)、タチフジ(立藤)
英名 Lupine
学名 Lupinus
別名 ルーピン
原産地 北アメリカ
分類 一年草・多年草
販売時期 種:通年
苗:2~3月
開花時期 4月下旬~6月
耐暑性 弱い
耐寒性 強い

上向きに咲く花が特徴的なルピナスは、耐寒性が強く、日本では北海道をはじめとした東日本の地域でよく見られます。全国で栽培可能ですが、高温多湿の環境が苦手なため、夏場はしっかりとした管理が必要です。

東北各地に名所が存在し、4月下旬ごろから一斉に開花して春や初夏の訪れを知らせる様子は、非常に美しくて迫力があります。

日本でもっとも流通量の多い「ラッセルルピナス」を筆頭に、黄色い花が特徴的な「キバナルピナス」や、切り花での流通も多い「ルピナス・ピクシーデライト」など、豊富な種類が展開されています。

さまざまなカラーや少し早咲きの「ルピナス・スプリングスマイル」といった品種を混合して育てると、長い期間開花を楽しめます。

ルピナスを育てるために必要なもの

シャベルと土と植物の種

ルピナスを育てるためには、まず苗や道具を一式揃える必要があります。鉢植えや地植えといった植え方の違いや、育てる場所によって必要なものは異なるため、栽培環境に適した道具を揃えてください。

苗の選び方

植物を育てる際には、なるべく茎や葉に元気がある健康な苗を選択することが大切です。とくに、花を豊富に咲かせるルピナスは、葉が多くてボリュームのある苗を選びましょう。

複数の品種を寄せ植えにする場合は、成長時のサイズ感を考慮しながら、苗の数をバランス良く揃えてみてください。

用意する道具

ルピナスの栽培に必要な道具は以下のとおりです。

  • ルピナスの苗
  • 植木鉢・プランター
  • 鉢底石と鉢底ネット
  • 用土
  • 肥料
  • ハンドスコップ
  • 園芸用ハサミ
  • 軍手・ガーデングローブ
  • じょうろ・ホース類

メインとなる苗に加え、一般的な園芸道具を一式用意しておけば問題ないでしょう。

ルピナスを植えるための鉢は、置き場所の広さや苗の数によって適切な大きさや形のものを選んでください。また、用土は市販されている草花用の培養土がおすすめです。自分で配合する場合は、赤玉土と腐葉土の割合が6:4程度になるようにします。

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ルピナスの育て方

苗を選別し、園芸に必要なものを揃えたら、いよいよ本格的にルピナスのお世話がスタートです。丈夫なルピナスを育てるための栽培環境や、お世話の方法などをひとつずつ丁寧に解説していくので、ぜひ参考にしてください。

日当たり・置き場所・温度

ルピナスを植えた鉢やプランターは、日当たりや風通しが良い場所に設置してください。過度な湿気を嫌うため、水はけの良さも重視する必要があります。植え付け時には、鉢底石を使用するのもおすすめです。

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日本の場合、夏場は高温多湿になりやすいため、夏越しを考えるのであれば鉢植えにして、日当たりの良い室内で育てるといいでしょう。ルピナスは暑さにあまり強くないため、温度は25℃を越えないように管理します。一方で寒さには強く、冬場は−5℃程度まで耐えることができます。

植え付け方

ルピナスの植え付け方は、種と苗でやや異なります。また、品種によって適切な時期が異なる点にも注意してください。

種から育てる場合、多年草であれば6月ごろ、一年草は9〜10月ごろを目安に、ポットに直接種をまいて発芽を待ちましょう。

苗から育てる場合は、春ごろに出回るポット苗を用意し、事前に底石や土台となる用土を入れて整えた庭や鉢に植え付けます。ルピナスは、成長後の植え替えに向いていない植物のため、使用する鉢やプランターは苗よりも二回りほど大きなサイズが適切です。

植え付ける位置に苗をセットしたら、周りにしっかりと土を被せて固定します。最後にやさしくたっぷりの水をかけて、数日間日陰に置いて様子を見ましょう。

Tips
ルピナスの根は直根性(ちょっこんせい)といって、大根やゴボウのように太くまっすぐ伸びる特徴があるため、植え替えが不向きです。植え付け時は根鉢を崩さないように注意してください。

水やりの仕方

高温多湿が苦手なルピナスの水やりは、土の表面がしっかりと乾いたタイミングで実施します。水やりの回数や量が多いと根腐れを起こすおそれがあるため注意が必要です。

地植えの場合、雨の日が多い梅雨の時期は、基本的に水やりはしなくて問題ありません。地植えでは乾燥した日が続いたタイミング、鉢植えでは土が乾いたころを目安にたっぷりの水を与え、なるべく湿気の少ない環境で育てましょう。

肥料のやり方

ルピナスは少ない肥料でも十分に生育します。地植え、鉢植えいずれの場合も元肥は緩効性の固形肥料を与えましょう。地植えの場合は基本的に追肥は必要ありません。鉢植えの場合は、生育期にあたる3月ごろに速効性の液体肥料を与えてください。

また、マメ科のルピナスは根粒菌(こんりゅうきん)と呼ばれる細菌の活動により、空気中のチッ素を固定化することができます。そのため、チッ素は少なめでリン酸やカリウムを多く含む肥料を与えるといいでしょう。

花がら摘みの仕方

花の開花が終わったら「花がら摘み」をすると、同じルピナスの苗でも開花や成長を長く楽しめます。ルピナスは下から上に向かって花を咲かせるため、花が終わった順にどんどん穂先をカットしていきましょう。

頂点にあたる部分の花が咲き終えたころ、すべての花がら摘みが終わっている状態がベストです。ルピナスのエネルギーが次の芽の成長へと注がれて、次の花を咲かせることができます。

花がら摘みをせずに花を残したままにすると、次の芽や花へと注がれるべきエネルギーが分散してしまうため、長く花を楽しみたい場合は必ず実施しましょう。

ふやし方

ルピナスは株分けや挿し木といった方法で増やすことが難しく、種まきにて増やすのが一般的です。すでに育てているルピナスから種を採取する場合は、花がらを残してサヤができるのを待ってみてください。やがてサヤが十分に乾燥し、茶色く変化したら、中から種を採取できます。

種は日の光を嫌うため、種まきの時期が訪れるまでは乾燥剤と一緒に密封容器に入れて必ず暗所で保管しましょう。

ルピナスを育てるときの注意点

茜色の陽が差すウッド通路の脇にガーデニンググッズと花が並んでいる

健康で丈夫なルピナスを育てて美しい花を咲かせるためには、適切な環境や育て方を理解しておく必要があります。主に注意すべき点は以下のとおりです。

  • 日照不足
  • 栄養不足
  • 種まきの時期
  • 根腐れや傷み

まず、ルピナスの成長に何より欠かせないのが十分な日当たりと栄養です。とくに生育期は、適切な日照時間と栄養を与え続けることで、ルピナスの苗はどんどん大きく育っていきます。

お世話の際には、水の与えすぎや湿度の高さにより根腐れを起こさないようにすることも大切です。直根性であるルピナスにとって、根の健康状態は非常に大切なため、植え付け時にも傷めないように十分注意しましょう。

また、種まきに関しても、適切な時期や気候を逃すと成長速度が遅くなり、うまく開花ができないため、必ず適切な時期に実施してください。

ルピナスの病害虫対策

ルピナスのポートレート写真

ルピナスは適切な環境で育てていれば、基本的に病害虫の心配はいりません。

しかし、芽や葉の状態や気候によっては、アブラムシやヨトウムシなどが発生するおそれがあります。

ルピナスの様子に異変を感じたら、必ず葉の裏側や茎をよくチェックして、虫がついていないかを確認しましょう。発見したときはすみやかに取り除き、殺虫剤や防虫剤などを使用してください。

ルピナスの育て方は簡単!美しい花を楽しもう

様々な色のルピナス

天に向かって高く成長し、無数の花を咲かせるルピナスの光景はとても壮観です。たくさん育てれば、庭が華やかになるでしょう。

種まきや植え付けのタイミングをはじめ、栽培環境や水やりの頻度といったお世話のポイントをしっかりと理解しておけば、誰でも簡単に育てられます。ぜひこの機会にルピナスを育てて、美しい花を長く楽しんでください。

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