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セダムの育て方を徹底解説!初心者におすすめの種類や失敗しない栽培のコツ

セダムの育て方を徹底解説!初心者におすすめの種類や失敗しない栽培のコツ

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ぷっくりとした葉や愛らしい見た目が魅力のセダムは、多肉植物の中でも特に丈夫で育てやすいことから、ガーデニング初心者に大変人気があります。乾燥に強く、手間があまりかからないため、忙しい方でも植物のある暮らしを気軽に楽しむことができます。しかし、いくら丈夫とはいえ、間違った管理をしてしまうと枯れてしまうこともあります。ここでは、セダムを元気に育てるための基本や、長く楽しむためのコツを詳しく解説します。

セダムの基本情報

セダム
セダムは、乾燥した場所でも元気に育つ強さと、バラエティ豊かな見た目が魅力の多肉植物です。その基本的な情報を以下にまとめました。

項目 内容
科名 ベンケイソウ科
属名 マンネングサ属(セダム属)
和名 万年草(マンネングサ)
英名 Sedum, Stonecrop
学名 Sedum
原産地 世界各地(北半球の温帯地域、メキシコなど)
分類 多肉植物(常緑多年草)
販売時期 通年
※春と秋に多く出回ります
開花時期 2月〜10月
※品種により異なります
耐暑性 普通〜強い
※高温多湿は苦手です
耐寒性 強い
※品種により異なります

初心者向けの人気品種

セダムには日本の原種だけで約30種類、世界の園芸品種も含めると400~500種類ほどあるといわれていますが、その中から初心者の方でも育てやすく、見た目も可愛らしい人気品種をいくつか紹介します。

乙女心(オトメゴコロ)

セダム
バナナのような形の葉先がほんのりと赤く色づく姿が愛らしく、寄せ植えのアクセントとして定番の人気を誇る品種です。

虹の玉(ニジノタマ)

セダム
ツヤのある丸い葉が特徴で、秋になると緑から真っ赤に紅葉する姿が非常に美しい品種です。

メキシコマンネングサ

セダム
地面を這うように伸びる匍匐性(ほふくせい)の品種です。非常に強健で繁殖力が旺盛なため、グランドカバーとして人気です。

ビアホップ(新玉つづり)

セダム
成長すると重みで垂れ下がるように育つ「ビアホップ(新玉つづり)」は、ハンギングバスケットにして飾るとおしゃれなインテリアグリーンになります。

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栽培に必要な道具

セダム
セダムを育てるために特別な道具を揃える必要はありませんが、基本的なガーデニング用品があると作業がスムーズに進みます。特に、セダムは過湿を嫌うため、水はけの良い環境を作れる道具を選ぶことが成功への第一歩です。また、細かい作業もしやすいピンセットなどがあると、枯れた葉を取り除いたり、寄せ植えを作ったりする際に重宝します。

道具 用途・選び方のポイント
鉢・プランター 通気性と排水性の良いもの。底穴があることは必須です。
培養土 多肉植物専用の土、または水はけの良い土。
スコップ 土を入れる際に使用。小さな鉢なら土入れ(筒状のもの)が便利です。
園芸ハサミ 茎をカットしたり剪定したりするために使います。清潔なものを用意します。
ピンセット 細かい葉の手入れや、小さな苗を植える際に便利です。

元気な苗の選び方

ホームセンターや園芸店で苗を選ぶ際は、株の状態をよく観察することが大切です。まず、葉にツヤがあり、ふっくらとしていてハリのあるものを選びましょう。葉がシワシワになっていたり、変色していたりするものは避けた方が無難です。また、茎がひょろひょろと間延びしておらず、葉が密に詰まっている株は、日光を十分に浴びて健康に育っている証拠です。株元を見て、カビが生えていないか、虫が付いていないかも確認してください。

適した鉢の選び方

セダムを植える鉢は、デザインだけでなく機能性も重視して選びましょう。最も重要なのは、鉢底に穴が開いていて水がしっかりと抜けることです。素材としては、通気性と排水性に優れた素焼き鉢やテラコッタ鉢が最適です。プラスチック製の鉢は軽くて扱いやすいですが、水が乾きにくいため、水やりの頻度を調整する必要があります。鉢の大きさは、苗よりも一回り大きい程度のサイズが適しており、大きすぎる鉢は土が乾きにくく根腐れの原因になることがあります。

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水はけの良い培養土

セダム栽培において土選びは非常に重要です。湿気が苦手なセダムには、水はけと通気性の良い土が欠かせません。初心者の方は、市販されている「多肉植物用の土」や「サボテン用の土」を使用するのが最も手軽で安心です。これらの土は排水性が調整されており、根腐れのリスクを減らすことができます。もし自分で配合する場合は、赤玉土(小粒)をベースに、鹿沼土や軽石などを混ぜて、水がスッと抜けるような土作りを心がけましょう。

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セダムの年間の栽培カレンダー

セダム
セダムは春と秋によく成長し、夏と冬は成長が緩やかになる「春秋型」の多肉植物が一般的です。季節に合わせた管理を行うことで、一年中元気な姿を楽しむことができます。特に水やりの頻度は季節によって大きく変わるため、メリハリのある管理を心がけましょう。

生育サイクル 水やり 置き場所
1月 休眠 控えめ 日向(室内)
2月 休眠 控えめ 日向(室内)
3月 生育 普通 日向
4月 生育 普通 日向
5月 生育 普通 日向
6月 停滞 控えめ 半日陰
7月 休眠 断水気味 半日陰
8月 休眠 断水気味 半日陰
9月 生育 普通 日向
10月 生育 普通 日向
11月 生育 普通 日向
12月 休眠 控えめ 日向(室内)

セダムの育て方の手順

セダム
セダムを枯らさずに育てるためには、基本的な手順と日々の観察が大切です。植え付けから日々の管理まで、初心者の方が迷いやすいポイントを中心に解説します。セダムは生命力が強いため、多少の失敗なら持ち直すことも多いですが、正しい環境で育ててあげることで、より美しくボリュームのある株に成長します。

1. 場所選び 日当たりと風通しの良い場所を選びます。
2. 植え付け 水はけの良い土を使って植え付けます。
3. 水やり 土が乾いたらたっぷりと。季節により調整します。
4. 肥料 春と秋の生育期に少量を与えます。
5. 剪定 伸びすぎた茎を切り戻して形を整えます。

日当たりと置き場所

セダムは日光が大好きです。基本的には、一年を通して日当たりと風通しの良い屋外で管理するのが理想的です。日光が不足すると、茎がひょろひょろと伸びてしまう「徒長(とちょう)」を起こし、株が弱ってしまいます。ただし、真夏の直射日光や西日は強すぎて「葉焼け」を起こすことがあるため、夏場は明るい日陰や軒下などに移動させるか、遮光ネットを利用して日差しを和らげてあげましょう。冬は霜に当たると凍ってしまうことがあるので、寒冷地では室内の日当たりの良い窓辺に取り込むと安心です。

植え付けの具体的な手順

苗を購入したら、できるだけ早めに植え付けや植え替えを行いましょう。まず、鉢の底に鉢底ネットを敷き、その上に鉢底石(軽石など)を2〜3cm程度入れて排水性を確保します。次に、鉢の3分の1程度まで培養土を入れます。苗をポットから優しく抜き出し、根に付いた古い土を軽く落としてから、鉢の中心に置きます。周囲に土を足していき、割り箸などでつつきながら隙間なく土が入るようにします。最後に鉢底から水が流れ出るまでたっぷりと水を与え、風通しの良い日陰で数日休ませてから通常の日向管理に移行します。

水やりの頻度と量

セダムの水やりは「土が完全に乾いてから」が基本です。土が濡れているうちは水を与えないようにしましょう。春と秋の生育期には、土が乾いたら鉢底から水が出るまでたっぷりと与えます。一方で、夏と冬の休眠期は水やりを控える必要があります。夏は高温多湿で蒸れやすいため、夕方などの涼しい時間帯に土の表面が湿る程度に与えるか、思い切って断水気味にします。冬も同様に、根が水を吸わなくなるため、月に1〜2回程度、暖かい日の午前中に軽く与える程度に留めます。

肥料を与えるタイミング

セダムは元々栄養の少ない土地で育つ植物なので、多量の肥料は必要としません。肥料を与えすぎると、逆に徒長の原因になったり、紅葉しにくくなったりすることがあります。肥料を与える場合は、成長が活発になる春と秋の生育期にのみ行います。植え付け時に緩効性の固形肥料を土に少量混ぜ込むか、生育期に薄めた液体肥料を2週間に1回程度、水やりの代わりに与えると効果的です。夏と冬は肥料焼けを起こす可能性があるので、肥料は与えないようにします。

剪定で形を整える

セダムは成長が早く、放っておくと茎が伸びすぎてバランスが悪くなることがあります。そんな時は「切り戻し(剪定)」を行って形を整えましょう。剪定に適した時期は、春または秋の生育期です。伸びすぎた茎や混み合っている部分を清潔なハサミでカットします。カットすることで風通しが良くなり、蒸れを防ぐ効果もあります。また、切り口の下から新しい芽が出てくるので、株のボリュームを増やすことにもつながります。

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失敗しない増やし方

セダム

セダムの大きな魅力の一つは、簡単に増やせることです。剪定でカットした茎や、落ちてしまった葉を使って、新しい株を作ることができます。初心者の方でも成功しやすい3つの方法を紹介します。増やす作業は、セダムが元気に成長する春か秋に行うのが成功の秘訣です。

増やし方 特徴・難易度
挿し木(挿し芽) 茎をカットして土に挿す方法。最も一般的で簡単。
葉挿し 葉を土の上に置いておく方法。大量に増やせる。
株分け 群生した株を分けて植える方法。即戦力の株ができる。

挿し木の手順とコツ

挿し木は、セダムを増やす最もポピュラーな方法です。まず、元気な茎を先端から5cm程度の長さでカットします。カットした茎の下の方についている葉を取り除き、切り口を風通しの良い日陰で1〜2日乾かします。切り口が乾いたら、乾いた土に茎を挿します。この時、割り箸などで土に穴を開けてから挿すとスムーズです。植え付け後、1週間〜10日ほどは水を与えずに日陰で管理し、発根を確認してから徐々に水やりを開始します。

葉挿しの手順とコツ

葉挿しは、葉っぱ一枚から新しい芽が出る生命力を感じられる方法です。植え替えの際などにポロっと取れてしまった元気な葉を使います。方法はとても簡単で、乾いた土の上に葉を仰向け(葉のカーブが上になるよう)に並べておくだけです。この段階では水やりは不要です。直射日光の当たらない明るい日陰に置いておくと、数週間で葉の付け根から小さな芽と根が出てきます。根が出てきたら、根に土を軽くかけて霧吹きで水を与え始めます。親葉が枯れるまでそのまま育てましょう。

株分けの手順とコツ

株分けは、鉢いっぱいに増えて窮屈になったセダムをリフレッシュさせるのに適した方法です。まず、鉢から株全体を抜き出し、根に付いた土を優しくほぐして落とします。手やハサミを使って、株をいくつかに分割します。この時、それぞれの株にしっかりと根が残るように注意します。傷んだ根や長すぎる根は整理し、それぞれを新しい鉢に植え付けます。株分け後は、挿し木と同様に数日日陰で休ませてから水やりを再開してください。

季節ごとの管理ポイント

セダム

日本の夏と冬の気候はセダムにとって過酷な環境になりがちです。季節ごとの弱点を知り、適切な対策をとることで、一年を通して枯らさずに管理することができます。

季節 管理の重要ポイント
「蒸れ」に注意。断水気味にし、風通しを確保する。
「凍結」に注意。水やりを控え、寒風や霜を避ける。

夏越しの暑さ対策

日本の夏は高温多湿で、セダムにとって最も枯れやすい時期です。特に注意すべきは「蒸れ」です。水やり後に土が濡れたまま高温になると、根が煮えたようになって腐ってしまいます。夏場は水やりを極力控え、もし与える場合は夕方の涼しい時間帯に行いましょう。また、風通しを良くすることも重要です。密集している部分は剪定して隙間を作り、鉢をコンクリートの地面に直置きせず、棚やフラワースタンドに乗せて熱を逃がすようにします。

冬越しの寒さ対策

セダムの多くは寒さに強いですが、土に含まれる水分が凍ると根が傷んで枯れてしまいます。冬場は水やりの回数を減らし、土を乾燥気味に保つことで耐寒性を高めることができます。霜や雪が直接当たる場所は避け、軒下などに移動させましょう。氷点下になるような寒い日は、夜間だけ玄関や室内に取り込むか、地植えの場合は不織布などを被せて防寒対策を行うと安心です。室内に入れる場合は、暖房の風が直接当たらない日当たりの良い場所に置きます。

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栽培時の注意点と対策

セダム
セダムを育てていると、いくつかのトラブルに遭遇することがあります。よくある失敗の原因とその対策を知っておくことで、早めに対処することができます。最も多いトラブルは「徒長」と「根腐れ」です。これらは日々の管理を見直すことで防ぐことができます。

トラブル 症状・原因 対策
徒長 茎が細長く伸びる。日光不足が主な原因。 日当たりの良い場所に移動し、伸びた部分を剪定する。
根腐れ 葉がブヨブヨになり落ちる。水のやりすぎが原因。 水やりを控える。腐った部分を取り除き、乾いた土に植え替える。
葉焼け 葉が茶色や白に変色する。急な直射日光が原因。 夏場は遮光する。室内から屋外に出す時は徐々に慣らす。

 

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病害虫の予防と対策

セダム
セダムは比較的病害虫に強い植物ですが、環境が悪くなると被害に遭うことがあります。早期発見と予防が大切です。

害虫・病気 特徴 対策
アブラムシ 新芽や茎に付く小さな虫。樹液を吸う。 見つけ次第、薬剤散布や粘着テープで除去する。
カイガラムシ 白い綿のようなものや殻に覆われた虫。 歯ブラシなどでこすり落とすか、専用の薬剤を使用する。
軟腐病 株元が腐って溶けたようになる病気。細菌が原因。 湿気を避け、清潔な土を使う。発病した株は早めに処分する。

日頃から風通しを良くし、葉水(霧吹き)を行うことで、ある程度の害虫予防になります。また、オルトランなどの浸透移行性の殺虫剤を植え付け時に土に混ぜておくと、長期間の予防効果が期待できるのでおすすめです。もし害虫を見つけたら、被害が広がる前にすぐに対処しましょう。

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まとめ

セダム

セダムは丈夫で育てやすく、初心者でも安心して楽しめる多肉植物です。水やりの頻度と日当たりの管理さえ気をつければ、季節ごとに美しい姿を見せてくれます。お気に入りの鉢で、ぜひセダムのある暮らしを始めてみてください。

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