コーナンTips 園芸 枝豆の育て方を初心者向けに徹底解説!おいしく育てるためのポイントは? 枝豆の育て方を初心者向けに徹底解説!おいしく育てるためのポイントは? 園芸 クリップボードにコピーしました 枝豆の育て方を初心者向けに徹底解説!おいしく育てるためのポイントは? この記事をシェアする! クリップボードにコピーしました お酒のおつまみの定番である「枝豆」。栄養価が高く、おかずや子どものおやつとしても活躍してくれる食材です。 スーパーでも購入できる枝豆ですが、家庭で簡単に栽培できることをご存じでしょうか。丈夫で育てやすく栽培期間も短いため、家庭菜園が初めての方にもおすすめです。 本記事では、初心者向けに枝豆の育て方や必要なもの、注意点などをまとめました。枝豆は収穫した直後が一番おいしく味わえます。ふっくらと実らせるコツを知って、採れたての枝豆を堪能しましょう。 目次 枝豆は初心者でも育てられる?枝豆の基本情報枝豆の栽培スケジュール枝豆の主な品種枝豆を育てるために必要なもの【初心者向け】枝豆の育て方1. 種をまく2. 種を保護する3. 間引きをする4. 土寄せ・支柱を立てる5. 追肥をする6. 花が咲いたら上部を摘心して防虫ネットをかける7.収穫する枝豆の病虫害対策についてべと病モザイク病カメムシ類ダイズアブラムシ枝豆をおいしく育てるためのポイント鳥害対策を忘れずにおこなう水やりは土が乾いたタイミングでたっぷり種まきで収穫期をずらす枝豆栽培にチャレンジしよう! 枝豆は初心者でも育てられる? 枝豆は比較的病気になりづらく、虫に関してもしっかりと対策をしていれば問題ありません。適切な育て方を知っていれば、初心者でも手軽に育てられるのが嬉しいポイントだと言えます。 種と苗、2パターンの育て方がありますが、初心者の方には発芽や間引きを必要としない苗がおすすめです。 枝豆の基本情報 枝豆とは、大豆が成熟する前の状態のときに収穫したものです。栄養学の観点からは豆類ではなく野菜類に分類され、たんぱく質や食物繊維、ビタミンB1、ビタミンCを豊富に含んでいます。「畑の肉」と呼ばれるほど、高い栄養価を誇る食材です。 以下に、枝豆の基本情報をまとめました。 科名・属名 マメ科ダイズ属 育てる時期 3月中旬~8月中旬頃 (種類や育て方によって異なる) 収穫までの栽培期間 種まきから約80日間 (苗から育てると約50~60日間) 適正気温 25~28℃ 特徴 高温に強く、乾燥には少し弱い 栽培スペース プランターの周囲に約10cmほどの余裕が必要 日当たりの良い場所に置く 水やり 乾燥に弱いため、土の表面が乾いたら水やりをする。 収穫時期が近づくにつれて水の量を多くすると、実が大きくなりやすい。 枝豆の栽培スケジュール 枝豆の栽培スケジュールは以下のとおりです。ただし、植える品種や栽培する地域、気候によって栽培スケジュールは異なるため、状況に応じて変更してください。 1月 2月 3月 4月 5月 6月 種まき 植え付け 7月 8月 9月 10月 11月 12月 収穫 枝豆の主な品種 枝豆には大きく「白毛豆(青豆)」「茶豆」「黒豆」の3種類があり、日本国内でもっとも多く流通しているのが白毛豆です。それぞれに多くの品種があり、現在では400以上にもおよぶ品種が存在するといわれています。 基本的に枝豆は栽培期間が短い食材ですが、品種によって極早生から晩生までの早晩性(栽培期間の長さの違い)があり、収穫までの期間が変わってきます。 異なる品種をうまく組み合わせて栽培することで、より長く楽しむことができます。初心者でも育てやすいおすすめの品種は以下のとおりです。 品種 種類 早晩性(栽培期間) 幸福えだまめ 白毛豆 早生(約75~80日) 湯あがり娘 白毛豆 中早生(約80~90日) サッポロミドリ 白毛豆 早生(約75~80日) 香り茶豆 茶豆 中早生(約75~90日) 丹波黒豆 黒豆 早生(約75~80日) 収穫時期だけではなく、品種によって甘味や風味も大きく異なるため、好みや目的に合わせて選びましょう。 枝豆を育てるために必要なもの 枝豆の栽培では、主に以下の道具をそろえておきましょう。どれもホームセンターや園芸用品店などで購入できます。 必要なもの 苗または種 野菜用プランター(深さ25cm以上) 園芸用スコップ 野菜用培養土 鉢底石 野菜用肥料 支柱(太さ16~20mm、長さ200cm程度) ビニールひも 防虫ネット 園芸用ハサミ 苗や種はもちろん、培養土やスコップなども必須です。土は野菜の栽培用にブレンドされた培養土を使用すると、初心者の方でも簡単に育てられます。 また、枝豆は育つと苗が縦に伸びていくため、折れてしまわないように支柱も用意しておきましょう。 【初心者向け】枝豆の育て方 枝豆の育て方の手順をご紹介します。ここでは、種から育てる方法を解説していますが、苗から育てる場合は、苗の植え付けをした後に「4. 支柱を立てる」の項目からご参照ください。 初心者の方には苗から育てる方法がおすすめですが、枝豆は種からでも比較的簡単に育てられます。 1. 種をまく まずは鉢底石をプランターの底に薄く広げましょう。 次に、プランターの8分目程度を目安に培養土を入れます。プランターを横から見たとき、フチから2~4cm程度の余裕があるといいでしょう。 土の準備ができたら、次は種まきです。枝豆の種は1箇所につき2~3粒ずつまき、土をかぶせて軽く押さえてください。枝豆はマメが地表まで持ちあがって発芽するため、発芽しづらいことがあります。2~3粒ずつまくことで、芽がお互いに支え合い、マメが地表に出てきやすくなります。 株の間は20cmほど空いている状態が理想です。幅が50cm程度のプランターを使用する場合、2箇所にまくといいでしょう。直径30cm程度の円形の鉢であれば、真ん中の1箇所にまくようにしてください。 また、種を深く埋めすぎないようにしましょう。種を深く埋めてしまうと呼吸ができなくなり、発芽しづらくなってしまいます。 2. 種を保護する 種まきをしたあとは、種が流れてしまわない程度に水やりをおこないます。発芽するまでは、土が全体的に乾いたら少しずつ与える程度で問題ありません。 発芽前後には、鳥に食べられないように注意する必要があります。枝豆の芽や種は鳥の大好物です。発芽していない状態でも土を掘り返して食べてしまうことがあります。 本葉が2~3枚程度出てくるまで、心配な場合はネットや寒冷紗をかけておきましょう。 3. 間引きをする 間引きとは、密着しすぎている苗を取り除くことです。日当たりや風通しを良くして、栄養を行きわたりやすくする効果があります。 間引きに適しているのは、本葉が出てきたタイミングです。1箇所から複数発芽している場合は、2本を残しましょう。1本だけにしてしまうと、強い風が吹いたときに倒れやすくなります。 また、葉がいびつなものや成長が遅れているもの、やせ細って長く伸びたものも間引きをしてください。 ほかの苗を抜いてしまわないように、根元を押さえながらゆっくりと引き抜くことがポイントです。 4. 土寄せ・支柱を立てる 枝豆の株が大きくなってきたら、根元に土をかぶせて倒れるのを防ぎましょう。周りにある土を寄せてからかぶせることで、水はけや根のはりを良くする効果もあります。 また、30~40cm程度の支柱を立てます。1本の支柱で苗を2本支えられるよう、誘引(茎やツルを支柱に結びつけて形を整えること)をおこなってください。 一番下の部分を麻ひもなどで結び、上からカラータイやひもで軽く押さえます。このとき、きつく結びすぎると太く育たなくなるため、少しゆとりがある程度に結びましょう。 Tips 支柱に苗を結ぶ際は、普通に結ぶのではなく、ひもが8の字になるように苗を誘引します。八の字にすることで、茎がさらに太く生長しても、株を傷つけにくくなります。 5. 追肥をする 花が咲き始めたら追肥してください。肥料はたくさん与えればいいわけではありません。与えすぎると葉が茂って実のつきが悪くなるため、一度にたくさん追肥しないようにしましょう。 1回目の追肥が終わり、半月ほど経過したら2回目の追肥をおこないます。苗に触れないようにしながら、プランターのフチに沿ってまいてください。追肥後は、土を軽く耕してから土寄せをおこないます。 6. 花が咲いたら上部を摘心して防虫ネットをかける 花が咲いたら、上の部分を摘心(てきしん)します。摘心とは、茎の一番上にある芽を摘み取ることです。ふっくらとしたおいしい枝豆を実らせるほか、茎が倒れてしまうのを防ぐためにも必要な作業のため、必ず摘心をおこなってください。 植物は摘心をすると側枝を伸ばそうとしますが、このとき枝豆は側枝の部分にも花をつけるため、収穫量が増えるメリットもあります。 本葉が5~6枚ほど生えてきたら、摘心をおこなうベストタイミングです。ハサミを使ってもいいですが、手でも摘み取ることができます。 また、花が咲いてきたタイミングで防虫ネットをかけておきましょう。防虫ネットは枝豆の成長に支障がない高さを確保していれば、収穫までそのままの状態にしておいても問題ありません。 7.収穫する 花が咲いてから40~50日ほど経過したら、実が膨らんできます。サヤを手で押さえると中の実が飛び出すくらいに張ってくれば、収穫の合図です。 枝豆は実が硬くなると大豆になってしまうため、できるだけ早く収穫してください。 サヤごとに成長度合いにムラがある場合は、食べられそうなところから先にハサミで収穫しましょう。 株の中央のサヤが十分に膨らんできたら株を根元から引き抜いたり、枝を切ったりして収穫してください。 また、枝豆は収穫後に鮮度が急激に落ちてしまうので、収穫したらすぐに茹でて食べることをおすすめします。 枝豆の病虫害対策について 初心者でも育てやすい枝豆ですが、病気や害虫によって枯れてしまうことがあるため、適切な対策が必要です。 以下の表に、枝豆を栽培するときに注意したい病害虫と対策方法をまとめました。 べと病 ▼特徴 葉脈に沿って淡黄白色の小さい斑点ができる 乾燥するとパリパリ、多湿になるとベトベトになる 斑点同士がつながると暗灰色~灰褐色になる 雨風などによる電線が原因 下の葉から上の葉に広がっていく ▼予防・対策 健全な苗を確保する 風通しや水はけを良くし、過湿を避ける 発生初期は症状のある葉だけをちぎる 症状が広がる場合、適した薬剤を葉の裏に散布する モザイク病 ▼特徴 若い葉の葉脈が透ける 進行すると濃淡のあるモザイク症状が出てくる 葉が小さくなり、葉脈は湾曲、根元のねじれや表面の凹凸が出てくる アブラムシで媒介される 種子消毒で駆除できない ▼予防・対策 事前に害虫対策をおこなう 感染した株は除去する カメムシ類 ▼特徴 体長1.5cmほどで褐色や緑色 花が咲き終わってサヤができ始める頃に発生 被害を受けると成長が止まってサヤが落下する ▼予防・対策 防虫ネットで予防 セロハンテープや割りばしで取り除く 薬剤で駆除する ダイズアブラムシ ▼特徴 体長1~4mm程度で、群れになるため被害が拡大しやすい 成長が止まり、最終的に枯死する 排泄物から菌が発生し、葉が黒くなることもある 病気を媒介し、全滅させるなどの被害もある ▼予防・対策 防虫ネットで予防する 定期的に葉の裏を確認する 薬剤を散布する 見つけたらセロハンテープで駆除、または薬剤を使用する 枝豆をおいしく育てるためのポイント 最後に、枝豆をおいしく育てるためのポイントを解説します。初めての家庭菜園で不安な方も、以下のポイントを押さえて栽培することで、たくさんの実をつけてくれますよ。 鳥害対策を忘れずにおこなう 前述したとおり、種まき後は鳥に食べられる可能性があるため、必ず鳥害対策をおこないましょう。 初生葉(双葉が展開して最初に出てくる葉)が出ると食べられる心配はなくなりますが、それまでは寒冷紗をかけておきましょう。隙間から食べられることもあるため、できるだけ隙間を作らないようにしてください。 水やりは土が乾いたタイミングでたっぷり 枝豆は水を好むため、土が乾いたらたっぷりと与えてください。とくに、花が咲き始めてから水切れを起こすと、実が育たなくなるおそれがあります。 おいしい枝豆を育てるためには、定期的に土の状態をチェックして適切なタイミングで水やりをすることが大切です。 種まきで収穫期をずらす 枝豆は収穫時期になると、5日~1週間程度で収穫しなければなりません。そのため、一度にたくさん育ててしまうと、余らせることになりかねません。 たくさん育てたい場合は、収穫時期をずらすのがおすすめです。種まきの日程をずらせば、少しずつ枝豆の収穫をおこなえます。 枝豆栽培にチャレンジしよう! 家庭菜園初心者の方でも、丈夫で収穫までの期間が短い枝豆であれば手軽に始められます。 また、枝豆にはさまざまな品種があり、好みの味や風味に合わせて選べることも自宅で栽培するメリットです。品種によって種まきの時期や収穫時期が異なるため、育てる際は品種に合ったスケジュールを立てるようにしましょう。 ぜひ枝豆栽培にチャレンジして、採れたてのおいしい枝豆を味わってみてください。 枝豆栽培の関連商品を見てみる
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